月曜日、病院へ行く車の中でこんな話をした。
しんだら、お墓や仏壇はいるか?
ワタシも、にじさんも、答えは
「いらない」。
でも、ワタシはまだ心から大切な人を失った経験が、幸いにして、ない。
だから、ワタシより先に、この世からにじさんが影も形もなくなってしまうとしたら?
想像するしかなかった。
でも、そう考えると、とてもさみしくなって、骨でもなんでも、あなたを感じられるものを近くに置いておきたくなるかも、ってにじさんに言った。
すると、にじさんが
「じゃあ、待ち合わせを決めよ。
そこにいけば行けば会えると思ったら、だいじょうぶでしょ?どこにしようか?」
ワタシがすぐに思いたったのは、「どしんどしんの公園」。
目印の大きな塔があって、天気がいいと二人でよく行く公園。
都会のなかで、空がとっても広く見える場所。
「じゃあ、そこで。
でも、そこまで行けなくなるほど、歳とってしまったら、家まで会いに来てね。」
にじさんは、そう言って笑った。
うん。
いつでも、いっしょにいたい。
ほんとは、しぬときもいっしょがいいんだけど。
なかなか、それは難しいから。
お互いに、待ち合わせ場所が決まって、少し安心して病院に向かった。